外壁材の特徴+塗料の豆知識:窯業サイディングボード編

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近年の戸建て住宅は、ほぼ窯業サイディングボードを採用していますが、そんなよく耳にするサイディングボードとは、、、

日本産業規格である「JIS(A 5422)」に規定されており、
成分としては、セメント質原料・珪酸質原料・混和材及び有機繊維質原料・無機質混和材・補強成分を使用し、高温・高圧にて固めて製造されています。
また凹凸などの柄はプレスで型取られ、防火性能に優れた強くてしなやかな板状の外壁材が出来上がります。

窯業サイディングボードの製造過程
窯業サイディングボードの製造過程
(窯業系サイディング材メンテナンス技術研究所 ※参照)
豆知識サイディング編
複数サイディング
②縦張りサイディング
②横張りサイディング
船橋市新高根 外壁塗装完工
③横張りサイディング

上の写真のように、製造メーカーや新築時の建設会社の選考により、凹凸やデザイン、様々な種類が採用されています。

そして弊社のような外壁塗装施工会社は、お客様の外壁材が窯業サイディングボードだった場合、
絶対に気をつけなければいけない事が3つあります。

. サイディング設置工法は何か?

2. 既存サイディングの表層塗膜はどの種類か?(新築時からの塗膜も含む)

3. 設置金具は何か?

1. サイディング設置工法は何か?

これは金属サイディングにも言えることなですが、サイディングボードには設置工法というものが存在します。
現在では、業界内でも当たり前の様な知識とされている「直張り工法」ですが、2000年前後までは通常の設置工法として用いられていました。ただ直張り工法は後に塗装メンテナンスと相性が悪いと判断された為、現在では、通気工法で建てられるお家が主流になりました。
また直張り工法は外壁塗装などのメンテナンスに悪いと知りながらも、コスト削減のために採用する会社が実在しているのも事実です。
通気工法と直張り工法の設置工法については、以前の弊社ブログ「外壁サイディングの「通気工法」と「直張り」」にてご紹介しておりますので、省略させて頂きます。
※サイディングボードの設置工法は、外壁塗装工事などのメンテナンスでは必須の項目となりますので、リスク回避の為にもぜひご理解頂ければと思います。

2. 既存サイディングの表層塗膜はどの種類か?(新築時からの塗膜も含む)

※こちらはサイディングボードだけに限らず、ALCボードモルタル材にも関わるポイントです。
新築時の窯業サイディングは、工場での「焼き付け塗装仕上げ」「現地での塗装仕上げ」のどちらかです。
そしてそのどちらに対してもリスクとなってしまうのが、新塗膜の付着が難しい仕上げをされていないか?です。
これはサイディングメーカーなどのセルフクリーニング機能の強化などと言ってオプションをお選びになったりすると使用されるのですが、通称「難付着(なんふちゃく)ボード」とも呼ばれます。
難付着ボードとは、主に無機系・光触媒系、フッ素系やナノ親水系のコーティングを表層に施したサイディングになります。
新築時に上記グレードのコーティングなどを施した場合には、専用の下塗り材を用いらなければなりません。

例:ケイミュー(KMEW):「セラ(無機系)」や「光セラ(無機系+光触媒)」が施された建材になります。
※「光触媒工業会」というHPにて、ご施主様ご自身でお調べする事も可能です。

また新築時とは異なり、旧塗膜の表層塗膜にも上記と同じことが考えられますので、モルタルやALC、パワーボード等の外壁でも、新築時や前回の仕上げに「無機系・光触媒系・フッ素系・ナノ親水系」を用いた場合には、下塗り材を専用のものに変更することで工事後のリスク回避(主に剥離)に繋がります。※専用の下塗り材以外を使用した場合、いずれ確実に剥離が起こります。

3. 設置金具は何か?

上記でサイディングボードの設置工法をご説明しましたが、設置する際に用いられる金具にも注意が必要な場合がございます。
それは設置金具である「釘」「金物」か、です。
もしお客様ご自身のお家をお調べになる場合にも、間違えやすいのでご注意ください。

釘・・・サイディングボードが釘で設置されている場合、目地シーリング脇やサッシ廻り付近などに丸い釘頭が見れます。

留め具が釘のサイディング
留め具が釘のサイディング

金物・・・金物の場合には、シーリング脇にその丸い釘頭がありません。
(ベランダ腰壁や窓廻りだけ釘で設置している場合はあります)

留め具が金具のサイディング
留め具が金具のサイディング

そして本題である「設置金具は何か?」の何が大事かというと、

「通気工法」や「直張り工法」のどちらでもないグレーゾーンな場合があるという事です。

通気工法と直張り工法の詳細はそちらのページでご説明しておりますので、ここでは省略致しますが、胴縁があっても通気工法でも直張り工法でもないケースがあるんです!
つまり、外壁サイディングを一部解体し中の仕様を見ないと断言できない状態です。

そしてグレーゾーンのご説明の前に、一般的な通気工法サイディングの仕組みを簡単にご説明致します!

通気工法のサイディング設置工法は、防水シートの上(外側)に胴縁(どうぶち)と呼ばれる木材を設置し、その胴縁の上(外側)にサイディングを取り付けていきます。
そして厚みのある胴縁を設置する事によって、その厚み分の隙間が通気層になり、湿気が溜まりにくく換気された仕組みが出来上がります。
・留め具が釘の場合、サイディングを重ねた上から胴縁ごと釘打ちし留めます。
・留め具が金具の場合、胴縁に金具のオスかメスを設置し、サイディング裏に反対のオスかメスを設置し金具同士を合体させてサイディングボードを取り付けます。

簡易的ですが、これが各種サイディングボード設置の仕組みになります。

そこで!
その胴縁が本来の役目を果たせない程の薄さしかなかったり、金具を取り付ける為だけの木材だった場合、どうなるでしょうか?

・通気工法として通気層の役割を果たすには厚みが足りず直張り工法でも通気工法でもない状態になってしまう。

・胴縁がある為に通気層は若干あるが、直張り工法特有の劣化症状が出ている。

お察しの方もいるかもしれませんが、通気工法でもなく直張り工法でもない外壁、これが意外と多いんです!
そしてそれを見つけるのも大変なんです!

私自身が通気工法か直張り工法かを調査している時「やたら胴縁が薄くないか?」と思った経験もあり、外壁塗装の仕様を少し変更することもございました。
またそれを見抜けず、いつも通りの外壁塗装を行ってしまうと、「膨れ」や「剥離」の大きな不備へと繋がってしまう恐れが高い為、要注意です。
さらに当たり前の事ですが、窯業系サイディングボードや金属系サイディング、樹脂系サイディングは時代とともに進化し改良されておりますので、全く同じお家はなく、仕様もお家ごとによって変えるのが弊社リライアブルホームです!

弊社はもちろんですが、施主様のお家をきちんと調べた上で工事をする会社は、こういった内容や注意点を考慮し塗料や仕様を選定したうえでお見積書を作成し、ご提案しているはずです。
(30分ほどの調査・その場で手書き見積り などは絶対にやめてください!)
船橋市やその近隣エリアでも、まだまだ金額や口先だけのトーク、見積もり書の見せ方で請け負う業者が多いです。
弊社はお客様のお家をまず自身の目で見て、知識を踏まえてご説明し、一件一件確実に安全な外壁塗装工事を施工していきたいと考えております。

細かな注意事項等で外壁塗装のリスクはいくらでも考えられます。
ただしそれを踏まえ調査するのが、我々外壁塗装専門店のプロであると思います。
少しでも高い専門性をご希望の方、弊社リライアブルホームまでぜひお気軽にご相談ください。

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